わかりやすく言うとまさに“最終章” TM NETWORK 30th 1984〜 QUIT30 HUGE DATA

CDでーた小室哲哉 SPECIAL INTERVIEW

昨年10月29日の横須賀から1月11日の福島公演まで開催された“TM NETWORK 30th 1984〜 QUIT30”。
このツアーを経て、2月7日(土)からは“TM NETWORK 30th 1984〜 QUIT30 HUGE DATA”がスタート。
“HUGE DATA”はいったいどのようなステージとなるのだろうか? 小室哲哉が展望を語った。


──今年1月まで続いた“TM NETWORK 30th 1984〜 QUIT30”が無事終わりましたね。お疲れ様でした。まずはその30周年記念ツアーを振り返っていただけますか。

「あのツアーは、アベノミクスの3本の矢じゃないけど、3大テーマがありました。コンサートという2時間強の中で、30年のすべてを振り返ることは無理でも、できる限りTMが積み重ねてきたものを示したいというのがひとつ。次のひとつは、膨大な情報が溢れている現在を表現すること。もうひとつは、知っている曲でもまったく違う印象をもってもらうこと。その3つは、達成できたと思っています」

──では、2月に行なわれる“TM NETWORK 30th 1984〜 QUIT30 HUGE DATA”のテーマは、どうなりそうですか。

「今言った3つのテーマは同じです。ツアータイトルを見てもらってもわかるとおり、一連の流れですから。ただ、かなりアップグレードします。演出がガラッと変わる部分も結構あるし、よりTMらしいセットリストを計画中だし、30年をより深くたどることになると思います。2月はアリーナですからね。当然、映像もスケールアップします」

──ホールツアーも映像が大きな役割を担っているコンサートでしたね。

「そこが30年間の積み重ねです。1984年から、音楽と映像の融合を常に意識してきたわけですから。デビュー当時のミュージックビデオにしても、TMの世界観をつくって撮影してたし。SF的な設定とか、未来的なシチュエーションとか。ミュージカルとは言わないけど、シアトリカル(演劇的)なコンサートだった“CAROL”にしても、僕らなりの音楽とビジュアルの融合でした。2000年から2001年にかけて行なった“MAJOR TURN-ROUND”ツアーもそうでした。そうした30年の積み重ねが“HUGE DATA”に集約されると思います」

──2012年の日本武道館、2013年のさいたまスーパーアリーナ、2014年の春と冬の全国ツアーは、共通したひとつの物語を軸に進行していましたが、2月のHUGE DATAは、それの最終章と言ってもいいですか。

「そうですね。ただ、30年間、応援してくれているファンの中には、インタビュー記事のどこかに「終」とか、「止」とかの文字が入っていると、過敏に反応する方々もいるから、言葉を慎重に選んで話さないといけないんだけど…。でも、わかりやすく言うと、まさに最終章。特に僕の口から、そういう言葉が出ると、長いファンの方々は、すごく心配になるみたいですね」

──TMの活動が終わったり、止まったりするんじゃないかって?

「そう。小室ならやりかねないと(笑)」

──“HUGE DATA”は、そのタイトルどおり、「小室ならやりかねない」ってくらい(笑)、膨大な情報量のコンサートになるわけですね。

「それは絶対です。すでにあるニューヨーク、ジャカルタ、香港で撮った映像に加えて、さらに海外でも国内でも新たな映像も撮り下ろします。あくまでも現時点での計画だけど、撮れるか撮れないか、やってみないとわからない撮影、ドキュメンタリーと言ってもいいと思うけど、そういうことも海外で試みるつもりです。なので、1回観ただけでは、すべてを把握できないでしょうね。見逃してしまう箇所や聴き逃してしまう音があるはずです。ホールツアーより大幅に情報量が増えるし、それにともなって(映像を出す)LEDの使い方、映像の見せ方も新しくします」

──TMの30周年イヤーが4月で終わると、8月からは、globeの20周年イヤーが始まりますね。

「TRFの20周年だった2012年あたりから、そういうアニバーサリーが続いてます。だから、考えなきゃいけないことだらけで。飛行機のパイロットと管制官を同時に一人でやってるようなものだから、たまにはゆっくり乗客気分を味わいたいですね(笑)。2015年も年明けからまだ1か月しか経ってないのに、もう半年分くらい頭を使ってます。しかも、このところ、インタビューを受けると、みなさんは先々のことを知りたいから、31年目からのTMの話題になりがちだけど…。30周年イヤーも終わるわけだし、1回締めましょうよって時期ですね。「締」は、ギリセーフかな(笑)」

──そもそも2012年に再始動したときから、「30周年に向けて」ということでしたよね。だから、計画どおりの一区切り。

「ドラマのシリーズものでも、どこかで1回は締めるでしょ。クリエイターというか、制作側からすると、すべてのアイデアを注ぎ込んでいるわけだから、新しい何かを吸収するための時間は、当然必要になるわけで…。TMの30年の歴史を振り返っても、僕が何か見聞を広めてくるよと、外の世界へ飛び出して、そこで得たものを持ち帰ることでTMも育つという循環でしたわけだし。最初は渡辺美里さんの「My Revolution」かな。あのときは、そういう思惑はなかったけど、結果的にそうなりました。あれ以来、ずっとその繰り返しだった気がします。僕がロンドンに住むことで、ユーロビートのプロデューサーチームのPWLと知り合うとか。90年代には、安室奈美恵さんや華原朋美さんたちのプロデュースをした経験をTMに還元できたと思うし。だから、まずは僕が新しい旅をしないと」

──可愛いプロデューサーには旅をさせろ(笑)。

「ま、可愛いか可愛くないかは置いといたとしても、ひとまず旅をさせてください(笑)。同じ続けるにしても、存続の仕方ってあると思うんですよ。昔に戻るのか、現状維持か、先に進むのかとか。願わくは、TMは進化し続けたいし、そうするのが僕の役割だとも思うので、そのためにも旅をさせてよってことです。この頃、やけに住宅関連のCMが増えてると思わない?僕の印象だけど、確実にGRP(延べ視聴率)が上がってる。何が言いたいかと言うと、二世代、三世代で暮らす家族が増えてるんじゃないかってこと。どこかに震災の影響があるかもしれないし、団塊の世代が退職する時代になったからかもしれないけど。それと同じで、TMのコンサートの客席を見たとき、二世代、三世代が同居しているのが理想です」

──“HUGE DATA”の客席もそうであってほしいということですね。

「もちろん。30年間、変わらなかったことは、「本日の公演は終了いたしました」というアナウンスが入るまでお客さんが席を立たないコンサートを目指してきたこと、例えばさいたまスーパーアリーナなら、TMを30年見てきてくれた方も、まったく知らなくて初めて見る方も、そこまで何が起こるか見逃せないと思ってもらえるコンサートにしたいと、いろいろ企画や演出を考えているわけだし。『TMはお父さんとお母さんの青春なんだよ』でもいいけど、お子さん連れできてくださったとしたら、その子が途中で飽きる間もないめくるめく展開が僕の理想だから、今回もそれを目指します」

(取材・文●藤井徹貫)


2015/01/31 | 19:09
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