小室激白「自分の昔に勝ちたい」 マイレボ 作ったころに戻って

小室激白「自分の昔に勝ちたい」 マイレボ 作ったころに戻って

作曲家でミュージシャンの小室哲哉(51)がこのほど、本紙のインタビューに応じた。著作権譲渡をめぐる詐欺事件による活動自粛を経て、今月5日には楽曲提供した復帰作がリリース。今後の音楽活動について、原点に立ち返った曲作りに専念し、小室サウンドの復活を目指すという。昨年5月の謝罪会見後、小室が新聞のインタビューに答えるのは初めて。

◆“ハングリー精神”
 「やっぱり自分の昔に勝ちたいところがあると思うんです」

 そう語る小室には強い意欲がみなぎっていた。有罪判決から1年。この間、謝罪と反省に徹して、ようやく音楽を追究できる環境にこぎ着けた。同時に、事件によるダメージが小室を変えた。

 「50歳を超してまさかハングリー精神が出てくるとは思っていなかった。30、40代のころは、50歳というと、セミリタイアではないけど、どうやって峠を下っていくのかを考えるだろうと思っていた」

 音楽市場を席巻した90年代は4日に1曲のペースで作曲した。そのエネルギーがよみがえってきた。昨年8月から作った楽曲は60曲を超えた。

 「今はあのころのペースとほとんど変わらない。今の段階で6から7プロジェクトぐらい同時に走っているので、年間約90曲を作っていたときと似た感じです」

 再出発の高揚感とともに、早くも聴き手からの評価を渇望している。

◆認めてもらいたい
 「今は(新人が)デビューして売れたい、という気持ちに近い。売れたいという言葉は、お金持ちになりたい、みたいにみえちゃいますが、そうではなくて、やっぱり認めてもらいたい。第一段階として、より多くの人に『やっぱり小室哲哉のメロディーラインっていいよね』って認められる域に達することができれば…」

 事件後、過去の自作曲を振り返った。それが原点回帰を目指すきっかけにもつながった。

 「CDやiPodで聴き返しているわけでなくて、心象風景みたいな、作ったときのイメージを振り返っているんです。こんな気持ちで作ったなとか、Bメロは切なくしようって作ったのはあれかとか…特に『マイ レボリューション』(86年の出世作)のころであったり、ああここで苦労して作ったなとか、そういう振り返りです」

 振り返る理由がもうひとつあった。

 「(過去の作品を)全部肯定して、小室哲哉でいいんじゃないか。小室哲哉なんだから小室哲哉っぽくていいじゃないかって。自分で自分を肯定しないと始まらないと思いました」

 復帰作のAAA(トリプル・エー)に楽曲提供した両A面シングル「逢いたい理由/Dream After Dream~夢から醒めた夢~」は、従来の小室サウンドを随所に詰め込んだ。

 「あれ? これ誰かが歌っていたな~というものをあえて組み合わせた。Aメロは誰ふうにしよう、サビはあのヒット曲みたいにしようという作り。自分を否定して、小室哲哉じゃない新しいものを作ろうと思ったら、きっとまだ10曲も作れていなかった」

◆世代超えた曲作り
 復帰にあたっては、作曲家としての再始動にこだわった。一世を風靡(ふうび)した音楽プロデューサーとしての活動は当面、封印するという。

 「偉そうなプロデューサーではなく、職人というか、メロディーメーカーとして、もう一回、『マイ レボリューション』などの楽曲を提供したころの自分に戻りたい。売り方を考えたり、マーケティングをしたりではなくて、『とにかくいい曲がほしいんだ』とレコード会社から言われて一生懸命に作っていたころの気持ちで…。しばらくは音楽の方にエネルギーをそそぎたい」

 小室は聴き手をTMネットワーク時代の第1世代、プロデューサー時代の第2世代、そして小室を知らない第3世代に分け、世代を超えた曲作りに挑んでいる。

 「今の夢は、僕の作り上げるメロディーで3つの世代をつなげること。僕の曲でおじいちゃん、お父さん、子どもが会話できたらそんな最高なことはない。最終的な答えが、世代を超えて『いいね!』と言われること。メロディーメーカーとして、それ以上の褒め言葉はない」

◆期待に応えたい!
 ミュージシャンとしての活動再開も待ち望まれる。TMネットワークやglobeの存在とファンへの思いは深い。

 「20年くらい応援してくれている方たちもいる。TMの初期のファンの方たちは人生の半分、TMのことを考えて生きてくれているので、どこか責任感があります。『また聴けた~』って思わせてあげたい。どうせなら2つ(TMとglobe)一緒にツアーを回っちゃえばいいんじゃないか…できないことではないかもしれない」

 絶頂を極めてシングル・アルバムの総売り上げ約1億7000万枚、ミリオンヒット20曲など次々と金字塔を打ち立てた。そして、転落。大きな失敗を踏まえての復帰に小室はあらためてこう語った。

 「昔は、ひとりでやっているんだという意識がすごく強かった。スタジオにいても、ひとりぽつんと…周りに人はたくさんいるんですけど、へたすると100人くらい。よくわかんない人もいたりして、これ全部僕の関係者? みたいな感じだったときもあって。でも、すごくひとりだったんですよ。孤独感をずっと味わっていた時期がめちゃくちゃあった」

 「今はそういう感じではなくて、すごく小さな種なんですけど自分の力を大切にしてくれるサポーターの人たちがいる。(昔と)認識は全然違いますね。その分、期待に応える結果を出したい。出さなければというのは当然あります。当たり前ですけど…」

 ◇小室哲哉(こむろ・てつや) 1958年11月27日、東京都生まれ。84年、TMネットワークの一員でデビュー。作曲家としても渡辺美里、松田聖子らに楽曲を提供。90年代からプロデューサーとして活躍。95年に自身参加のユニット「globe」を結成し、2002年、ボーカルのKEIKOと結婚。08年11月、著作権譲渡をめぐる5億円の詐欺容疑で大阪地検特捜部に逮捕される。09年5月、大阪地裁が懲役3年、執行猶予5年の有罪判決。同年8月の「a-nation」ゲスト出演に続き、エッセー「罪と音楽」の出版、ピアノコンサートなどで活動を再開。



2010/05/07 | 21:59
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